柿の葉は、実に劣らずとても栄養があります。葉に栄養!と思うかもしれませんが、昔から柿の葉には栄養があるいわれ、使用されてきたそうです。
7月は、柿の葉茶を作るための葉を収穫するのに適した時期です。庭に柿の木がある、またはお知り合いに柿の木がある・・・そんな方は手作りの柿の葉茶を楽しんでみてはいかがですか?
今回は、柿の葉茶の効能と意外に簡単に作れる柿の葉茶についてご紹介します。
目次
1 柿の葉茶の栄養成分!柿の葉パワーはビタミンCがたっぷり!
1-1.昔から利用されている柿の葉に殺菌効果が!
柿の葉の利用と言えば、思い出すのは柿の葉寿司です。柿の葉寿司は柿の葉にご飯を包む寿司で、昔から食べられています。
柿の葉寿司は昔から奈良で薄くすいた塩鯖のにぎり寿司を柿の葉で包んだもので、昔から夏のごちそうとして現代に伝えられたものです。
なぜ柿の葉?・・・と思うかもしれません。実は柿の葉には殺菌効果があるといわれています。この殺菌効果も柿の葉パワーの特徴的なものです。また、柿の葉で包むことで数日程度の保存がきくようです。最も気温や気候によって保存期間は変わるようです。
また柿の葉の利用と言えば、和菓子に柿の葉を添えて使われています。
今日は柿の葉の利用のなかでも、お茶として飲まれている「柿の葉茶」について紹介します。
1-2.柿の葉には豊富な栄養!特に熱に強いビタミンCが!
柿の葉には様々な栄養が含まれています。
柿の葉に含まれる特別なビタミンC
柿の葉の栄養成分としてなんと言っても注目を浴びているのは、ビタミンCの含有量の多さです。特に柿の葉の若葉は、緑茶の20倍、レモンの10~20倍のビタミンCが入っています。ビタミンCの含有量の多さは柿の葉パワーの強みです。
品種や季節によって含有量は多少変化しますが、たとえば6月の刀根早生の葉を見てみると、100gの葉に1.5gのビタミンCが入っています。
これは果物のビタミンCの含有量の20倍になります。
ビタミンCは、必須栄養素の一つです。特にコラーゲン生成に必要な栄養素になっています。コラーゲンは皮膚、筋肉、骨、血管をつなげる役割があります。
皮膚は4週間のサイクルで古い細胞から新しい細胞に入れかわります。その手伝いをしているのが、ビタミンCです。ビタミンCは、体内に一気に取り入れることができません。そのため常に補給する必要があります。
ビタミンCを体内に取り入れるには、精製された物よりも食品からゆっくり消化吸収されながら体に取り入れるのが理想的です。
柿の葉茶の大事な栄養素であるビタミンCは、お茶として手軽にビタミンCの栄養素を取り入れることができます。特に柿の葉に含まれるビタミンCは「プレビタミンC」といって、熱や加工に強いのが特徴です。
プレビタミンCも柿の葉パワーの一つです。
通常、ビタミンCは、熱に弱く熱すると壊れて減ってしまいます。
しかし柿の葉に含まれているプレビタミンCは特別なビタミンCで、熱いお茶として飲んでもほとんど壊れることなく体内に吸収されます。
柿の葉茶には熱に強いプレビタミンCがたっぷり含まれていて、熱いお茶で飲んでもビタミンCをたっぷり体内に吸収できます。まさに特別なビタミンCが含まれているのです。
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柿の葉茶にはポリフェノール、タンニンが!
柿の葉パワーとしてポリフェノール多さがあります。ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在している色素や苦味などの成分です。
光合成によって作られるポリフェノールの数は5000種類以上ともいわれています。色によって昆虫などを引き寄せて受粉してもらったりします。
またたとえば苦味のポリフェノールは、その苦味で自分の身を守ったりもします。ポリフェノールの役割は、それぞれに合わせて様々あります。
柿の葉には緑茶に多く含まれているカテキン、ブルーベリーに多いと言われるアントシアニンなどのポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは、強い抗菌性を示すものです。
また、他にもタンニンが含まれています。タンニンは、ビタミンCを安定させ、吸収をよくする働きをします。
豊富なミネラルも柿の葉パワー!
鉄、リン、亜鉛、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどの豊富なミネラルが入っています。
たとえばカルシウムは骨や歯の形成にきわめて重要です。現代の食事では特に不足されている栄養素の一つと言われています。
2 柿の葉茶の効能は?副作用はあるの?
柿の葉茶は薬ではありませんが、飲み続けることで健康によいといわれています。
2-1.柿の葉茶にある様々な効能!
柿の葉茶には、豊富な栄養が含まれているので体にとても良いものだといわれています。なかでも病気との関係が大きく注目されています。
柿の葉茶で血糖上昇が抑制される!
食後血糖値が急激に上昇しやすい人にとっては、柿の葉茶侵出液は有効だと考えられています。特に糖尿病の人にとって、急激な血糖の上昇が抑制される効果があると愛飲している人も多いそうです。
(参考HP)
柿茶・柿の葉茶の食後血糖値上昇抑制効果 | 「柿茶」柿茶本舗ブログ 美容と健康に
柿の葉にはαアミラーゼという 活性阻害作用があります。
αアミラーゼはデンプンを麦芽糖とブドウ糖に分解する働きがあります。このαアミラーゼの活性を減少させれば、後の血糖値の上昇も抑えられます。
柿の葉茶の侵出液中のカテキンやタンニンがαアミラーゼと結合することでその活性が抑制されると考えられます。
柿の葉茶を飲むことで、糖尿病の予防や血糖を抑える効果が期待されます。
柿の葉茶と血圧
柿の葉茶には昔から血圧の高い人やによく飲まれています。 もちろん血圧が低い人が飲んでも問題はありません。柿の葉茶は血管を強くする作用や止血する作用があります。
柿の葉茶を飲用すると高血圧や動脈硬化の予防に効果があるといわれています。また、柿の葉茶には利尿作用もあり、便通も良くなります。
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柿の葉茶とアトピー
柿の葉茶にはプレビタミンCが入っています。プレビタミンCは、ビタミンCの前駆体で熱に強いです。
体内に入るとビタミンCに変化するので、熱いお茶でもビタミンCはほとんど破壊されません。ビタミンCの主な働きはコラーゲンの生成を促すことです。
コラーゲンは細胞と細胞をつなぐ役目を果たします。
もしコラーゲンが不足すれば、細胞がバラバラに離れ、血管がもろくなり破れたりします。コラーゲンは、血管を丈夫にし、皮膚のツヤやハリを保ちます。アトピー性皮膚炎の人は、皮膚の改善にもコラーゲンは重要です。
アトピー性皮膚炎発症の原因の一つになっているのがストレスです。自分の副腎は大切な免疫機能です。副腎からでるステロイドホルモンには、抗ストレスホルモン作用や抗炎症作用もあります。
アトピーの治療に使われるステロイド・プロトピックをつけてきた人の肌は萎縮し、バリア機能は低下しています。つまり肌免疫がとても低くなっています。
さらに肌だけではなく、副腎も疲れ機能低下をしていると考えられています。
ビタミンCは、ストレスを軽減する副腎皮質ホルモンを促す働きもあります。これらビタミンCの総合的な働きがアトピー性皮膚炎の改善に役立つのではと思われています。
2-2.柿の葉茶に副作用はあるのか?
柿の葉茶に副作用はあるのか?結論から言いますと副作用はまったく心配ありません。 柿の葉茶は、ノンカフェインでお年寄りや子どもが安心してのむことができます。
もちろん妊婦さんや授乳中の人でも大丈夫です。
副作用がないので、通常のお茶のように飲んでも心配はいりません。
3 おいしい柿の葉茶の飲み方と作り方
3-1.おいしい柿の葉茶の作り方
自分の家の庭・実家・友人の家にもし柿の木があるのなら、ぜひ自家製の柿の葉茶作りをして見ませんか?
柿の葉茶作りの手順です。
①柿の葉の採集
柿の葉の採集に適した時期は、7月~8月です。日当たりの良い場所の柿の葉をとります。柿は甘柿でも渋柿でもどちらでもかまいません。
②乾燥
きれいに洗っておいた柿の葉は、晴れた日を選んで、2~3時間ほど陰干しをします。なるべく直射日光が当たらないように気をつけます。
③切る
乾燥させた葉の主脈(真ん中の脈)を切り、後は細かく切っていきます。主脈を取り除き細かくした葉をザルに集めておきます。
④ 蒸し器で蒸す
蒸し器に水を入れ火に掛けて蒸し器の水が沸騰するのを待ちます。沸騰したら蒸し布を入れ、広がるように柿の葉を並べます。蒸し布に包み、ふたをして約1分半(90秒)蒸します。
⑥鍋から取り出す
蒸し終えた柿の葉を鍋から取り出してザルに移します。移した後約30秒仰ぎ、葉についた水滴を飛ばします。その後、日陰で乾かし、完全に乾燥したら完成です。
3-2.柿の葉茶の入れ方
柿の葉茶は、やかんでも急須でもどちらで入れてもかまいません。やかんで沸騰させた後は少し置いて色が付くのを待ってから容器に移します。
また急須やティーポットで飲む場合は、お湯を注いでから10分ぐらい待ってから飲みます。
3-3.柿の葉茶の味
柿の葉茶は柿の実とはまったく違う味です。渋みのタンニンが含まれていますが、飲むと渋みはまったく感じません。くせがないので誰でも飲める味です。
さっぱりした味の中にほんの少し甘みを感じます。香りも良く、くせがないので飲みやすい感じがします。夏は冷たく冷やして置くと、爽やかでほのかな甘味があるので、とてもおいしいです。柿の葉茶は、温かくても冷たくても美味しく飲めます。
またあまり濃くしてしまうと苦味が出るので濃さを加減するといいかもしれません。
4 まとめ
柿の葉茶は自分で作っても美味しく飲めます。7月頃が柿の葉の収穫期なので、自分で作ってみるのもいいと思います。
柿の葉は、葉なのにビタミンCが多く含まれいます。そのビタミンは熱に強いプレビタミンCという特別なビタミンです。柿の葉茶は、糖尿病や血圧、アトピーと現代に多い病気の予防に貢献が期待されています。これらの効能こそ柿の葉パワーです。
のどごしも良いので、暑い時には冷やして、寒いときには暖かいまま美味しくいただけます。興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。
今回は収穫期に入った柿の葉茶の効能や作り方などについてご紹介しました。
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