春と言えば、新学期や新社会人が始まったこと、清々しい青空と寒さから解放する喜びに浸る事もなく、ひたすら眠かったことを思い出します。
新学期も、なれない会社のなかでもひたすらあくびを我慢し、早くこの時間が過ぎればいいと思っていました。眠くて仕方がなかったのです(~_~;)
今も春は眠いのですが、若い頃に比べ春だから眠いというわけではありません。要は、1年中眠たい日と戦っています(*^▽^*)
さて3月18日は、「春の睡眠の日」です。春と秋の1年に2回ある「睡眠の日」にちなんで、今回は春が眠たいわけ、睡眠不足がもたらす支障などについて紹介します。
【目次】
1.日本人は眠る時間が平均して短い!だから寝不足の人が多い!
気温が上がり、寒くて肩に入っていた力が見抜けて、なんだかうれしい春!新生活のスタートを切る人も多く、新しい事が期待できそうで、なんとなくうきうきします。
しかし、そんな気持ちとは裏腹になんだかやたらに眠たいのです。眠いのは私だけ・・・?と思っていたのですが、そうでもないようです。(^_^;)
1-1.春に眠いのはどうして?「睡眠の日」とはどんな日?
春に眠いのはホルモンが原因!眠くならない対策とは?
春の気温は、15℃~20℃前後、湿度は50%前後で、暑くも寒くもない「人間が心地よい」と感じる気候です。眠るのも快適な気候!つい眠たくなっても仕方がありません。
また、春は卒業、入学、入社、転勤など年度替わりの行事も多く、気を張って忙しい生活をしています。そのため、夜間は睡眠不足になったり、十分な休息がとれていなかったりします。その上、早起きしなければならいなど、睡眠の時間が十分でないため、つい眠気に襲われやすくなります。
また冬から春にかけて、体の中では眠気を誘う「メラトニン」というホルモンの一種が多く分泌されます。そのため自律神経のリズムなどが大きく崩れてしまいます。新しい生活状況や環境に慣れるまで、体と心の不調が起き、眠気を感じることがあるようです。
寝不足を解消する対策!ポイントは光と音!
昼間の眠気を誘わないようにするため、寝不足を解消しなければなりません。ポイントは光の調整と音の対策をする事です。
- 光の対策、昼と夜を明確に!
夜に心地よく眠ること、つまり良質の眠りにつくことが大切です。夜間に良質の睡眠をとると、少しずつ体のリズムが整い、昼間はスッキリ過ごせるようになります。
朝起きたら、まずカーテンを開け、しっかり太陽の光を浴びることが大切です。ガラス越しでもかまいません。できれば窓を開けて風を入れるといいと思います。通学や通勤の時も窓を見て光を意識するといいでしょう。
睡眠を誘うメラトニンは、朝の光を感じてから14~15時間後に分泌を始める性質があります。朝しっかり光を浴びると夜もぐっすり眠れます。
夜の光は同じ明るさでも昼間の明るさより夜の方が刺激が強いといわれています。寝る時間が近づいたら、できるだけ照明を落とし、テレビ、パソコン、スマホ等は少し早めに切り上げるようにしましょう。
できるだけ、寝る直前まで液晶画面を見てブルーライトを浴び続けないようにする事が心地よい眠りにつけますし、寝不足になりません。
朝光を浴び、夜暗くする事で、昼と夜が明確になります。昼と夜を明確にすることで良質な睡眠を得ることができます。寝不足の解決は昼と夜のメリハリをつけ、夜ぐっすり眠ることです、
- 眠る部屋の環境を整える!音の対策、街灯は遮光カーテンを!
眠るときの環境を整えることも大切です。特に音は意外と気になるものです。電車の音が聞こえる、車の通る音が夜中まで聞こえるような立地条件にすんでいるときは、音の対策をしっかりする事も必要です。
特に音に敏感な人は、外の音が気になって眠れないという人も多いと思います。そのようなときは窓を二重窓にして見る等の対策を検討してみるといいと思います。
また、外の街灯がカーテンを閉めても差し込んでくる場合などは、部屋のカーテンを遮光カーテンにする、雨戸を閉める等の対策が必要です。
「睡眠の日」とは?睡眠の日は年に2回、春と秋にある
「睡眠の日」は、睡眠健康推進機構が日本睡眠学会との協力によって、世界睡眠医療協会が制定したものです。3月18日を「春の睡眠の日」、9月3日を「秋の睡眠の日」と定めています。
「春の睡眠の日」は、世界睡眠医療協会が3月の第3金曜日と決めた日にあわせたものです。「秋の睡眠の日」は日本独自のもので「ぐっ=9、スリー=3」の語呂合わせで作られたものです。
主な目的は睡眠に対する正しい知識の普及と啓発です。睡眠が直接健康につながるということを普及させることが目的のようです。
日本は世界一短い平均睡眠時間!慢性的な寝不足の理由は!
日本人の平均睡眠は、世界的にも短い事で知られています。OECD(経済開発協力機構)が2018年に行った調査の結果、日本の平均睡眠は7.4時間でした。これは加盟国36カ国の中で最下位でした。
フランスは8.6時間、中国は9時間、一番よく寝るのは南アフリカの9.2時間でした。さらに日本人の平均睡眠が年々短くなっていて、慢性的な寝不足の国民と言えるのです。
日本が睡眠時間が短く、慢性的な寝不足が多い理由は、
- 働き過ぎ
- 通勤時間が長い
- スマホの利用時間が長い
などがあげられます。さしあたりスマホの利用を減らすことから始め、少し睡眠時間を延ばす努力をして見てはいかがでしょうか。
長期にわたる睡眠不足は、心身に大きな影響を与えます。
- ストレスの増大
- 免疫システムの弱体化
- 体重増加
- 認知機能の障害
などさまざまで、最近はうつ病との関連もあるといわれています。
2.寝不足が続くと健康や生活に支障が出る!
2-1.どのくらいの睡眠時間が人には必要なのか?
睡眠の形式や睡眠時間には個人差がある
そもそも睡眠とはなぜ必要なのでしょう。睡眠の必要な時間には個人差があります。たとえば、最近よく聞くショートスリーパーと呼ばれる人たち。この人達は、1日2時間~3時間しか眠りません。しかし、何か問題があるかというと、問題なく行動ができているのです。
また反対に、ロングスリーパーと言われる人たちは、1日に8時間~10時間程度の睡眠を取らないと日中十分に活動できないそうです。また、人によっては24時間寝なくても大丈夫という人もいます。
要するに睡眠は、個人差があり、その個人差で様々な睡眠の形がうまれているのです。だから、一概に睡眠は○○時間必要だとはいえません。
個人差がある睡眠時間ですが、年齢別の最適な睡眠時間は以下の通りになっています。
年齢別睡眠時間のデーター
2015年国立睡眠財団(NSN)より
0~3ヶ月 14~17時間
4~11ヶ月 12~15時間
1 ~ 2歳 11~14時間
3~ 5歳 10 ~13時間
6~13歳 9 ~ 11時間
14~17歳 8 ~ 10時間
18~25歳 7 ~ 9時間
26~64歳 7 ~ 9時間
65歳以上 7 ~ 8時間
もちろん個人差はありますが、一つの目安にはなると思います。
2-2.睡眠は心身の休息と脳と体のメンテナンス!
慢性的な寝不足は心身を疲労させます。睡眠の大きな目的は休息にあります。その中でももっとも大事なのが、脳を休ませることにあります。
寝不足は心身を疲労!睡眠で休息を!
人は睡眠中、体の様々な部分のメンテナンスを行います。特に重要なメンテナンスは脳です。人の脳はとても繊細で、寝不足が続くと脳の機能低下につながります。眠ることで、脳の休息をとり、メンテナンスをします。
また眠ることで、疲労を回復し、次の日の活動に備えます。しかし寝不足の状態が続くと脳が疲労してしまいます。脳が疲労すると
- 判断力が低下
- 注意力の低下
- 記憶の低下
をおこします。これらが健康や生活に支障をもたらす事があります。
たとえば、学生時代よく一睡もしないで試験を受ける人がいました。いわゆる一夜漬けの人でしたが、一夜漬けの人は試験の効果が上がるわけではありません。
暗記をした者が眠らず試験場に行くよりは、少し睡眠を取ることで記憶が整理され、集中力も回復して結果を出すことができます。私も学生時代はしっかり寝る方でしたが、案外次の日の試験には覚えたことが忘れずに答えを書けました。(^▽^)
一夜漬けよりは寝た方が点数が良くなる、それは睡眠により疲れがとれ、さらに脳の中が整理されるからなのです。
また、睡眠中は心身の修復や記憶が整理されます。眠っている間、成長ホルモンが分泌され、疲れを取ります。さらに体の痛んだ部分が修復されます。その時、起きていたとき見た事や学習したことが脳に定着されます。脳は寝ている間、記憶の定着や整理を行うのです。
つまり睡眠は、心身や脳のメンテナンスや休息をするだけではなく、体験したことの記憶や整理をするために必要なのです。寝不足はメンテナンスが滞り、さらに疲労が増してしまいます。記憶を定着するどころか記憶する力が低下し、判断力ややる気も失せてしまいます。
また睡眠は深い眠りの間に疲労回復物質が分泌されます。しかし寝不足になるとこの疲労回復物質の十分な分泌が行われなくなります。そのため、ストレスが解消されず、ストレスが積もっていきます。
ストレスが解消されずイライラした状態は心身の健康や日常にも支障が出てきます。思うように行かず、周りにあたり散らしたり、仕事や勉強で大きな失敗をしたりする事もあるかもしれません。日常の生活に支障をもたらさないよう、寝不足を解決し、心と体の健康をしっかりメンテナンスする事が大切です。
3.まとめ
睡眠は日常の生活で欠かせないものですが、1年中睡眠の状態が同じではなく、季節によって少しずつ変化していきます。しかし、睡眠が十分でない寝不足状態は、あらゆる生活の中で心身の健康や生活に支障をもたらします。寝不足による経済的損失というのが精神科学振興財団と日本睡眠学会の共同研究によると、寝不足がもたらす生産性の低下で約3兆、欠勤、遅刻,早退、交通事故や産業事故で5000億円、医療費も加えると総計約5兆円の経済損失があると試算されています。
しっかり眠ることはとても大切で、眠る時間の長さより、眠りの質にこだわって元気に過ごしたいですね。それにしても寝不足の経済損失、すごい金額で驚いてしまいました。( ・_・;)