冬と言ってもなんとなく寒さの緩む日もあります。このまま春に・・・そんなわけはないですね。これからが冬本番ですから・・・!
急に寒くなると肌がかゆくなる・・・そんな経験はないでしょうか。寒くて冷たくなったところがやたらかゆくてしょうがない・・・それは寒さで起きる寒冷じんましんかもしれません。
寒冷じんましんは寒い外気に触れたときに皮膚にブツブツができてかゆみを感じます。寒さで起こる寒冷じんましんがどうして起こるのでしょう!
じんましんが出たときはどうしたらよいのか、じんましんを出さないために何か予防策はあるのかなどについてご紹介します。
【目次】
1.寒冷しんましんが起こるのは外気が冷たいから
寒冷じんましんはほかのじんましんとは違うの?
寒冷じんましんはじんましんの一種で、体が低温の外気などに触れたことで起こるじんましんです。体が冷えるとその部位または全身に赤みを帯びた膨らみが出てきます。
普通じんましんというと、食物アレルギーや細菌、ウイルス感染によるものをイメージするかもしれません。しかし、じんましんには「物理性じんましん」というのがあります。
摩擦や圧迫、日光、気温など物理的な刺激を受けて発症します。寒冷じんましんは物理性じんましんで、寒さや冷たさの刺激によって発症します。
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寒冷じんましんのかゆみはヒスタミンが原因!
じんましんは皮膚の肥満細胞に何らかの刺激が加わる事で、皮膚の組織内にかゆみ物質のヒスタミンというのが放出されることによって、引き起こされる湿疹のことです。
ヒスタミンは皮膚の微小血管と神経に作用して、血管を拡張させます。血管内の血漿成分が漏れ出し、その結果ヒスタミンが分泌された部位に紅斑や膨らみのある皮疹、かゆみが生じます。
寒冷じんましんの具体的なメカニズムはまだ分からないそうです。ただ皮膚が冷えることが引き金になって発症するようです。
たとえば、冷たいものを摂取した場合とか、冷たい外気や風に当たった時、水風呂に入ったり、汗をかいた後に急に冷えた事などで起こります。
特に冬は外の温度が急激に下がることがあります。その気温の低さで起こりやすいので、誰でも一度は経験したことがあるのではないかと思います。
寒冷じんましんは、境界線にはっきりした皮膚のもりあがった膨疹(ぼうしん)ができて、かゆみを伴います。寒冷じんましんは、冷たいものに触れたところだけ症状がでる「局所性」のものと、冷えによって全身にでる「全身性」の二つのタイプがあります。
寒冷じんましんは年齢を問わず、子どもから大人まで発症します。冬に起きるかゆみや肌の不調はすべて乾燥だと考えている人も多いようです。そのためじんましんだと気付かずに保湿対策を一生懸命する人がいます。
しかし、寒冷じんましんは保湿だけでは改善しません。もちろん保湿は大事ですが、保湿ケアをしっかりしているのに、いつまでもブツブツが治らずにかゆいときは、じんましんだと思った方がいいでしょう。
寒冷じんましんの症状
寒冷蕁麻疹の出やすい体の部位
◇寒冷じんましんがでやすい体の部位
- 頬
- お腹
- 手の甲
- 太ももの内側
寒冷じんましんは、冷たい風に当たった頬や手の甲から出始めることが多いです。ひどくなると全身にもかゆみや赤みが広がります。
寒冷じんましんの症状
寒冷の刺激を受けた直後~数十分後にじんましんが現れます。
- 局所性寒冷じんましん
体温より冷たいものに触れたときその触れた体の部位に現れるじんましんです。多くはかゆみと赤みをともないます。膨疹は、円形または地図状で、一過的にあらわれます。中にはかゆみが少なく、赤みだけというケースもあります。ただし、ひどい場合には痛みを伴うことがあります。
- 全身性寒冷じんましん
全身が冷却されることで小豆大前後の赤みと膨疹ガでます。特に腕や脚、背中や腹部、首周りに多く発症しますが、全身に赤みが広がります。
局所性寒冷じんましんも全身性寒冷じんましんのどちらの症状もたいていは、症状がでてから数時間~24時間以内に痕を残さず消失します。
2.寒冷じんましんが起こったときの対処方法!
寒冷じんましんが起こったときの友好的な対処方法は、発疹の出ている部分を温めることが大切です。
通常のじんましんは患部を冷やすと有効な場合が多いのですが、寒冷じんましんでは逆効果になります。冷やすのではなくむしろ、発疹の出ている場所を温めたほうが良いです。
皮膚が冷えないようにする事が、もっとも大切な事ですが、温めるときは一気に温めず、徐々に温めていくようにします。急激に温めるのはダメです。
プールを使って水泳をする人は、全身が冷えるため、激しくじんましんの症状がでることがあります。特に全身にでやすいので、症状を抑える抗ヒスタミン薬を使用するといいでしょう。
ただ軽度の場合は、特に治療をしなくても時間の経過とともに自然に治ることが多いです。中には数年かかる人や、再発を繰り返す場合もあります。そういう場合は、皮膚科で受診してもらいましょう。
3.自宅でできるセルフケアとじんましん予防
自宅でセルフケアとじんましん予防をする
セルフケアや予防は、なんと言っても冷え対策をしっかりする事が大切です。
- 防寒対策をしっかりする
ほかのじんましんと違って、寒冷じんましんは温めることで、症状を改善することができます。症状のでやすいところを重ね着したり、部屋を温めるなど防寒対策が必要です。
- かかないで薬を
症状がでているときは、とてもかゆくなります。しかし、かゆいからと言ってかきむしるのはダメです。かきむしるとじんましんが広がることがあります。さらに湿疹化した場合は、痕が残ってしまうことがあります。市販のステロイド外用薬を塗って、きれいに治しましょう。
- 日常の工夫で冷えを避ける
日常のちょっとした工夫で冷えないようにします。冷え対策をしておくと、寒冷じんましんの症状ガをでにくくする予防にもなります。
日常生活で冷えを避ける工夫をする
- 寒暖差を作らない工夫をする
気温の低いところへ行くときは、しっかり防寒対策をする事が必要です。特に外出するときは、コートやマフラー、手袋などを着用し、肌が直接換気にさらされないようにしましょう。
- 寒冷じんましんは1年を通して注意
冬場寒冷じんましんになると冷えでじんましんを繰り返す人がいます。冬だけではなく夏のプールや冷房や、湯冷めで寒冷じんましんが発症することがあります。特に何度か繰り返している人は注意が必要です。
- 冷たい飲み物や食べ物に注意
冷たいものを食べたり飲んだりすると、体の中から冷えてしまいます。その結果、体を冷やしてしまいます。体が冷えると寒冷じんましんが起こる可能性があります。
特に冬は、外気の寒さにプラスして体が冷えてしまいます。特に寒いときは、できるだけ温かいものを体の中に取り入れるようにしましょう。
- 足元の冷えを防ぐ
寒い中でフローリングを素足で歩いたり、裸足のままサンダルで庭に出たりしないようにしましょう。足元から冷えると全身が冷えていきます。
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4.まとめ
寒冷じんましんは、寒いことに反応して起こります。かゆみが強いこともあるようですが、かゆいときは、ゆっくり温めながら、かかずにかゆみが落ち着くのをじっと我慢です。寒いところから家に入ると急にかゆくなるのも、寒冷じんましんです。
時々、高齢者の人の寒冷じんましんに病気が潜んでいることがあります。高齢者の寒冷じんましんは医者の診察を受けた方がいいでしょう。
これから寒い日もあると思いますので、出かけるときには、しっかり防寒をしてくださいね。