今週のお題「感謝したいこと」
私が感謝したいこと! それは、日本人に生まれたことです。この美しい長い歴史を持つ国の民族であることに本当に感謝しています。
私は父の仕事の関係でアメリカで生まれ、アメリカで育ちました。中学・高校は札幌で過ごしたものの、大学はまたアメリカで過ごしました。結婚後も海外が多く、日本に落ち着いたのは子どもが一人生まれて数年後。
アメリカでは、年中パームツリーしかないカルフォルニアでの生活。四季なんて、言葉だけしか知らない状態でした。
東南アジアの生活、これまた1年中暑く雨期と乾期の2シーズン。気温もたいした変わり映えもしない平均気温30度前後。おまけに湿度がいつも高いのです。その後は、ハワイでの生活。
このように暑い地域での生活が多かったので、四季という言葉は生活の中では無縁でした。アメリカも寒い地域はありますが、西海岸に住んでいた私は、1年中Tシャツ姿でした。
中学・高校を過ごした札幌の生活。あのころは、私にとってシベリア抑留でもしたかのようでした。想像を絶するな寒さとの戦いでした。雪の下は、アイスバーンで、歩くとつるつる滑ります。
上手に雪道を歩けず、最初の2年ぐらいは、冬の間は膝が青あざだらけ。季節や日本の生活を落ち着いて堪能する余裕はまるでなかったのです。今では、札幌は大好きな私の故郷です。
人生の前半をほとんど海外で過ごした私。日本に落ち着くことになると、あらためて色々な事に目が向けられました。なかでも日本の四季の美しさと人間の温かさ。そして大好きな神社との出会いでした。
帰国して初めて訪れたのが、明治神宮! あの賑やかな町並みから想像も付かない静けさと厳かさ。まさに"sanctuary"・・・! なぜか鼓動が止まらず、訳も分からない感動がありました。
神社との出会いで感動を受けたあとは、古事記を読みあさり、その後日本の歴史を学習し直しました。知れば知るほど日本の歴史は面白くて、私はすっかり夢中になっていました。
その年の秋、始めて日光へ行きました。東照宮は、まだ改修前でしたが、それでも言葉に尽くせないほど贅沢で優美な建物。辺りのうっそうとした木立もなんだか時代劇に出てくるような景色。そして、私が絶句したのは、あまりにも美しい紅葉。
なんて表現したいいのか分からない美しさ。まるで大自然に大胆に絵の具をかけて様々な色に変化させたような彩りは、本当に美しかったです。
日本ではじめてすすきを見たとき、すすきは地味だなと思っていたのですが・・・風になびくススキと色とりどりの紅葉が素晴らしいセッションをしていることにまた感動。
春は桜。全国の桜の名所が競うように、美しい花をテレビ中継しています。近年はライトアップもされ、夜桜見学も盛んです。桜の花は、表現しがたい美しいピンクで、あでやかだけど可憐です。
春の桜シーズン、秋の紅葉にだけではなく、夏は、緑の木々が若葉色から力強い緑色になっていきます。雪景色も真っ白で幻想的な世界が本当にきれいです。
パームツリーは、紅葉も落葉もありません。落葉樹、若葉が育ちやがて濃い緑色になり、秋には紅葉し、葉が落ちていきます。この自然の流れの中で、様々な色に変化する日本の落葉樹に、私はすっかり魅了されてしまいました。
そして、大好きな神社や寺院の庭には、美しい木がたくさん植えられていて花も咲いています。日本人の美的センスは、独特で随所に細かいしかけやちょっとした気配りがあります。
おそらく、こんな繊細な気配りは世界一だと思います。日本が長い歴史の中で積み上げてきた日本人だけが持つ独特の感性、外国育ちの私が十分理解したとは思いませんが、日本の宝であり、誇りだと思います。
日本に帰国するかどうか悩んだ時期もありました。たくさんの文化とふれあい、アメリカで学んだことも多くあります。アメリカで楽しかった思い出もあります。人生の前半をアメリカで過ごしたのですから、アメリカはいつまでも私の心のふるさとです。
でも日本に帰国したこと、日本の国籍を選択したこと、今はまったく後悔していません。もっと多くの神社や寺院を訪れたいと思っています。山道が多く、神社巡りは足腰が丈夫でないと歩くのが大変です。
昔の日本人は本当に健脚だったなと思います。美しい景色や清々しい景色の中で、悠久の日本を想像するだけでも、私の心は弾みます。神社巡りは、心身共に私を健康にしてくれます。
日本には誇れる先祖たちがいました。私は、自分が世界一素晴らしい日本の民族であることに大いに感謝しています。
途絶えることなく、長く続いた皇紀2680年。世界一長い歴史のある日本民族であること、そしてその日本が祖国であることに感謝です。