今週のお題「鍋」
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まだ新婚のころ夫がシンガポールへ転勤になりました。私達は、5年ほどシンガポールに住んでいました。
シンガポールの住まいは、外国人ばかり住んでいるマンションでした。両隣はタイ人の一家とフランス人。タイ人の家庭には、小さな男がいたので奥さんは専業主婦でした。
わたしは、クラークキーというところで、翻訳の仕事をしていました。
シンガポールは、朝7時頃まで暗くて夜は8時過ぎにならないと真っ暗になりません。
会社は10時から始まり、夜7時まで。シンガポールは、ゴミ処理がとてもうるさいこともあり、面倒なので平日はほとんど外食か、テイクアウトの食事でした。
マンションでは、休みになると月に2~3度、みんなで食事をしました。特にタイ人の奥さんは、私もフランス人の奥さんも働いていたので、いろいろな食べ物を作ってくれました。とても仲良くしていました。
2年ほど過ぎたころ、タイ人のご主人がバンコクへ転勤になり、帰国する事になりました。みんなで送別会にシンガポールの鍋料理のスティームボードを食べに行こうかと相談しました。
するとタイ人のご主人が、日本のすき焼きを食べてみたいと言うのです。
幸い、シンガポールには、日本の食材の店がたくさんありました。私たち女性陣はすき焼きの材料を買いにでかけました。
フランス人も興味津々ですき焼きに初挑戦。思った以上に大反響で、とても喜んでもらえました。私も大好きなすき焼きを久々に堪能しました。
いつか日本にいって本場のすき焼きを絶対食べたい、とタイ人の家族もフランス人のご夫婦も言ってくれました。さすが、すき焼きは世界に誇る日本の鍋料理だと鼻が高かったです。
帰国の1年ぐらい前に、タイ人の奥さんから電話が来ました。
帰国する前にぜひ、バンコクへとのお誘いでした。その年の休暇を使い、始めてバンコクへでかけました。美しい寺院や、大きな川、バンコクの街は大きくて大変活気もありました。
タイ人の一家との再開を果たし、久しぶりに楽しく過ごしました。シンガポールで2歳だった男の子には、かわいい妹ができていました。電話で連絡を受けていましたが、初めて小さなレディに会えて、うれしかったです。
夕食は、近くのレストランを予約してあると誘われていったのが、タイスキのお店でした。子どもたちはご主人の実家で預かってもらい、4人でレストランへ。
スチームボードとは違うのかな??と思いながら、初めてのタイスキでした。
ベースは鶏ガラスープとお湯。そこへ鶏肉や豚肉、牛肉、貝、白身魚、春雨、椎茸、白菜、つみれ、エビ、イカ・・・思い出せないくらいの食材の量!
お肉が煮えると一気に鍋に入れて食べます。
たれが独特の味をしていて、そのたれにつけて食べると・・・絶品です。最後は、麵を入れて、さらに残ったスープにご飯を入れて食べました。
これ以上の満腹はないというくらい食べました。
タイ人のご主人が、シンガポールから帰国するときに食べた日本のすき焼きは、本当においしかった。タイスキをぜひ食べてほしいと思ったと!
冬は寒いし、料理があま好きでない私には、鍋料理は本当においしいし、身体も温まり、おまけに楽で助かります。
すき焼き、しゃぶしゃぶ、キムチ鍋、豆乳鍋、寄せ鍋、湯豆腐、タイスキ、スチームボード、おでん、シチューにカレーを回していれば、温かくおいしい冬が過ごせます。
しかし、タイに招かれ、シンガポールに負けないくらい暑いバンコクで食べたタイスキは、寒い冬とは違う温かさがあります。
特にバンコクで食べたタイスキは、楽しくて忘れられないすき焼き交流でした。
今ではタイスキは我が家のメニューの一つです。