肩こりがひどくなると、肩におもりが乗っているような不快感があります。長時間のデスクワークの痕に感じる肩周りの重さや痛みは、放って置くとドンドン悪くなっていきます。
肩こりをスッキリさせると、身体も楽になります。現代社会はどうしても長時間座っていることも多く、同じ姿勢で作業をする事もあります。
同じ姿勢で長いこと座っていると、使う筋肉と使わない筋肉がでてきます。長時間使う筋肉は疲労し、使われない筋肉はドンドン固まってしまいます。
休憩の時などに行う軽いストレッチをして体の痛みを取るととても楽になります。特に肩こりは肩甲骨を大きく動かすことで、腕や肩の筋肉がほぐれます。今回は特に肩甲骨のストレッチを通して肩こりを治す方法を紹介します。
目次
1.肩こりの原因は長時間同じ姿勢、首も鎖骨も負担!
肩こりになる5つの原因
肩こりの主な原因として次の5つの原因が考えられます。
- 同じ姿勢で作業している
- 猫背や前傾の悪い姿勢
- なで肩、運動不足、外が寒い
- ストレートネックや首の後弯
- 鎖骨がさがっている
肩凝りは、 同じ姿勢で、作業をしている人に多く見られます。特に背中や首が緊張している姿勢での作業は肩こりになりやすいです。加えて、猫背や前屈みの姿勢が悪い人、なで肩、運動不足、冷房などが原因で肩こりになりやすいです。
オフィスで座りっぱなしで仕事をしている人や在宅ワークの人は思い当たるのではないでしょうか。特に在宅で仕事をしているとつい夢中になり何時間も同じ姿勢でいることがあります。
また、女性のショルダーバッグも肩こりの原因の一つです。ショルダーバッグににたくさん詰めて、ヒールの高い靴を履いているとてきめんです。バランスの悪い足元に、片側だけに重みがかかるショルダーバッグではバランスを保とうと力が入ります。そのため気付いたら肩凝りになっていることがあります。
肩こりによっては、めまいや頭痛、吐き気などの症状がでることがあります。同じ姿勢を長時間すると筋肉がかたくなり、血行が悪くなり、肩こりになります。
また、寒い時期に肩がこる人もいます。寒いときは厚着による重みで筋肉がこわばり、血行が悪くなることで肩こりになります。
また首の頸椎も大きく影響がします。本来頸椎は緩やかなカーブを描いています。パソコンでの作業やスマートフォンでの前傾の姿勢は、頸椎のカーブがまっすぐになるストレートネックになったり、後弯したりします。
頭は本来5kgあります。首はこの頭を支えていますが、ストレートネックや後弯すると首の筋肉に大きな負担がかかります 。
首を30度傾けると頭の重さの3倍以上の18kg、60度傾けると27kgの負担が首の筋肉に負担がかかることになります。首のした部分の中央から左右に伸びて胸を支えている鎖骨も肩こりに関係しています。
鎖骨は本来V字に上がっています。しかし、なで肩などの理由で、鎖骨が横に広がっている事があります。そうすると鎖骨の外側とつながっている肩甲骨も一緒に下がってしまいます。首周辺の筋肉はしたに引っ張られて、緊張状態になるため肩こりになります。
2. 肩こりの予防と肩甲骨のチェックで肩こり対策
一般的な肩こり予防
- 同じ姿勢を長くしない
- 蒸しタオルなどで肩を温め、血行をよくする
- 適度な休憩と適度な体操をする
- 入浴し身体をリラックスさせる
肩こり対策として血行をよくするには蒸しタオルや入浴は一時的な効果があります。また、マッサージをする時、痛いところを強く揉む人がいます。強く揉みすぎると筋肉が傷ついてしまいます。その結果、かえって、こりを強くすることになります。
また、肩こりで首を回す人がいますが、実際首を回しても肩こりと関係ある筋肉は一部ですので、大きな期待はできません。肩こりの根治となるともっと他の方法を使わなければなりません。
肩こりの原因は肩甲骨にあるといわれています。本来肩甲骨は鎖骨の後ろにあります。ずっと長時間前傾でいると肩甲骨が広がったまま、動かない状態になっています。
肩甲骨は元々鎖骨をすべるように動くためにあります。動かさないで広がった状態では、肩甲骨周辺の筋肉がかたまり、血行が悪くなってしまいます。こうして肩甲骨を動かさないと悪循環が重なり、ますます肩こりがひどくなっていきます。
特に肩甲骨を引き上げるとき「肩甲挙筋」と、肩甲骨を寄せる「萎縮筋」が深く関わってきます。この2つの筋肉は深い部分にあり、マッサージではほぐせません。
肩甲骨を動かすストレッチによってこれらの筋肉をほぐすことができます。肩こりは、肩甲骨の動きをよくすることで、肩こりが解消できるのです。
◇ 肩甲骨チェックをしよう!
自分の肩甲骨がどれくらい動くのかチェックしてみましょう。
- まず、壁に背をつけ立ちます。腕をのばしたまま、肩の位置まであげます。手のひらは下を向けたままです。
- そのまま壁伝いに腕を上げていきます。痛みを感じずに無理なくあげられるところまで腕をあげます。
- そして、角度をチェックしてみます。肩の水平ラインから上に上がって所までの角度で、肩甲骨の状態を見ます。
0~45度 = ガチガチ
肩甲骨の周辺の筋肉が硬く、肩甲骨の動きが悪くなっています。
45~60度 = 少し硬い
肩甲骨周辺の筋肉が少し硬くなっています。肩甲骨の動きもやや悪いです。
60~90度 = 問題なし
肩甲骨が柔軟に動いています。
肩と水平の高さまでは関節筋だけの動きで腕が上がります。しかし、それ以上に腕を上げるためには、肩甲骨がスムーズに動くことが必要です。肩こりは、肩甲骨の動きをよくすることで、肩こりが解消できるのです。
3. 肩甲骨はがしストレッチと肩こり治療方法
最近、「肩甲骨はがし」という看板を見かけます。肩甲骨はがしは肩甲骨の筋肉が背骨からはがれることです。
前のめりの姿勢や猫背の背中が姿勢を正しく伸ばすことができるようになります。これは自宅でもできるので肩こりの人はやってみるといいと思います。
■すぐにできる肩甲骨はがし
- 起きる前にベッドで背伸び
- メイク前、2~3回大きく深呼吸をする
- 時々耳につくように両手を挙げてみる
- 休み時間には、椅子の背にもたれて伸びてみる
毎日やってみると肩甲骨が自然とはがれる運動
- 両肘を曲げて肩より上にあげる。手は軽く拳にして 鎖骨の辺りに置きます ポイントは拳と両肘でV字になるように置きます。
- 両肘をゆっくり後ろに引きます。5秒かけてゆっくりと 息を吐きながら、肘が下がらないように気をつけて 鎖骨から肩甲骨をはがすのを意識しながら肩甲骨を 強めに寄せます。
- 肩甲骨を寄せた肘をそのまま脱力します。
朝起きたとき、よる寝る前、それぞれ5回ずつする習慣をつけるといいでしょう。デスクワークの合間にもできそうな簡単なストレッチです。実際やってみるととても気持ちがいいのでぜひ肩こりのひどい人は、トライしてください。
肩こりのどうしてもひどい人の治療
- マッサージ療法(筋肉の血流を改善し、緊張を和らげる)
- 温熱療法 (蒸しタオル、入浴などで筋肉の緊張を和らげる)
- 運動療法 (筋力を強化する)
- 安静にする
- 湿布薬や医療での治療
肩こりはひどくならないうちに自分の生活でストレッチや身体を動かすことで、軽減できそうです。寒くなるとますます身体を動かしにくくなりますが、意識して身体を動かすといいですね。
4.まとめ
大きな原因は、姿勢の悪さと運動不足が大きな原因のようです。こまめに身体を動かすことで改善できそうな事もたくさんありそうです。肩甲骨を良く動かし、身体をリラックスさせるだけでも肩こりから解放されそうです。テレワークの人は、丸くなっている姿勢を気にして、背筋を伸ばすだけでも効果がありそうです。
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